熊谷登久平の初期代表作の一つ、駿河台のニコライ聖堂を描いた『聖堂付近』は1931年の第一回独立美術展に出品したものだが、今は青梅市立美術館の収蔵庫にある。
数年前に問い合わせをしたときは相手さんがご存じなく、あるとわかった時も展示の予定はないとのことだった。
この家から直接求められた作品で来歴もはっきりしているが、悲しいことに熊谷登久平は忘れられた洋画家であり長谷川利行のパセリ、添え物的な扱いとなっている。
でも私は好きだし観たいので、また展示の予定はないかと問い合わせをした。
もちろん予定はない。
私は死ぬ前に一度は観たい。
(T ^ T)
新宿の厚生年金会館にあった代表作の『月の暈』は会館が取り壊された時に行方不明になっている。
問い合わせてくる遺族の存在は嫌だろうなと感じつつ、生で観たい。