今夫とはこの前年2015年初夏に出逢った。彼がネットにあげていた20匹の飼い猫の写真をお気に入りにしていたのが縁の始まりだった。
猫好きで共通の知人がいて趣味合うしで茶飲みともだち的になった。
流動資産はないけれど、山手線内側に不動産を持っている独居熟年な彼なので、女性が出入りするようになり、後妻業の女とか犯罪が話題になっていた時期でもあるから夫の周りは心配していたようだ。
それが向かいの家のご住職が私が知っている写真の学芸員の金子隆一さんで、都立の学芸員さんだったから昔一緒に調べ物をした江戸東京博物館の学芸員さんの名を出したところ、よくご存知で、私は馬の骨ではなくなった。
家族を連続して亡くした今夫はねずみ男のような体型となっており肌を見ると栄養失調で、まるで米軍の資料で読んだ南方の日本人兵士のような。
それが今ではかつて、小学生時代に相撲小屋からスカウトされたという健康優良児的な体型に戻った。
残念ながら好き嫌いは治らないけど食べられるもので工夫して野菜も食べられるようになった。
そのまま茶飲みともだちで良いと思っていたけど、彼は分かりにくい求婚をしてくれて今に至る。
10代20代の頃の情熱ではなく、一緒に義父が描いた地をのんびりと旅行するとか、寝台電車に乗せてくれるとか、美味しい義父が好きだった鰻重を食べさせてくれるとか、義父が筆をお願いしていた筆屋さんの息子さんが経営している人気の洋食店「ふでや」に行こうとか、タバコをやめるとか。義兄が未亡人になった義母のために買ったリゾート会員権の宿に泊まる約束とか。した。
残念ながら……入籍して熊谷家に転居してくる予定を組んでいた間に謎の熱病に私が罹り、2ヶ月近く入院して、しばらく安静となり、その後、彼も心臓にサルコイドーシスが見つかり、遠出は難しくなり、そのまま約束は曖昧になっている。
義父が気に入ってた土地を私一人か友人とまわっている。
出逢って11年目が過ぎて、色々あったけど、幸せです。
私の薄い経験値を還暦過ぎても活かすことができてるのも幸せ。
↓2021年2月24日からの3月14日。
池之端画廊が企画展でやってくださった熊谷登久平展にて。
日本橋の画廊で遺作展をやってから50年、熊谷登久平生誕120年に本当にありがたい企画展でした。翌年は義父の故郷千厩で開催されました。








