熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

白金台でマダムごっこしてから池之端で酔う

観たいものがあり、白金台駅から10分ほど歩く荏原畠山美術館へ。

火除けなお稲荷様の前を通り有名な八芳園を横目に……で、同行していた友人がそこで朝ごはんを食べたいと言い入る。

今日は結婚式が五組あるのだとか。お嫁さん綺麗。

で、メニューを見てにっこりできた私たちは還暦すぎ。

一番安いカレーライスとポテトピザを頼む。

それぞれ3200円サービス料別。つまり3520円。

デザートとドリンクのセットは頼まず。

スパークリングワインを楽しむ方もいる場所で、私たちは優雅に水を楽しんだ。

2人ともワンピースで良かったと思える空間でした。

 

目当てだった日本庭園には結婚式のセレモニーがあって入れず。

 

 

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そこから荏原畠山美術館に向かって歩く、気になる建物とかも次々。

私の目当ては『酒井億尋のコレクション』

酒井は若き日に画家を目指し、美術雑誌にとかかわり、落合に芸術家たちの住環境を作り上げた人。

義父と長谷川利行が里見勝蔵の家に招かれた時、里見勝蔵だけでなく佐伯祐三のアトリエもあった場所。下落合のアトリエ村をカタチにした人のコレクション。

その時代の空気が知れたらなあと思いつつ。良い作品だらけで、その中に熊谷登久平宅と同じ通り斜向かいに(瑞輪寺の前)アトリエがあった堀進二の中村彝像があり、結構私喜ぶ。

水戸にある中村彝像より若々しく感じたのは何故だろう。

写真撮影不可なのでスマホを取り出して水戸の中村彝像と見比べることもできず、脳内のものと比べて戸惑う。

 

『酒井のコレクションには、川上涼花や中村彝、津田青楓ら親交のあった日本の洋画家の作品をはじめ、印象派や20世紀フランスの代表的作家の作品も含まれています。』

 

裏千家の免許皆伝な友人の目当ては畠山一清のコレクションの茶道具と茶室。

茶室は公開日なのに、お茶会が始まり近寄れなかった。でも館内の茶室には入れて友人堪能。

 

あ、庭園美術館の茶室を案内したよ。

懐かしい人に会って早乙女勝元先生と金子隆一さんを偲んだよ。友人は庭園美術館も喜んでくれたよ。

 

で、港区の郷土博物館は敷地だけ案内したよ。本当は白日会百周年が終わったら持っていく約束の品がある。きちんと連絡しないとなぁ。

 

今回同行した彼女とは私が15歳、彼女が13歳の時に出会った文芸美術マンガSF同人仲間。一緒に同人誌作ったり展示会やったりしたよ。

彼女は大学で油絵を小出楢重のご子息の小出泰弘画伯に学んび。

私は辻永の弟子に学べて、私たちはあの時代の空気を知っている人に戦前のつかの間の小春日和を思春期に聞けた。

まだパトロンがいた時代の画壇の話しが聞けたのは良い経験だった。好奇心の塊の私は先生の話しを聞くのも好きで、あの断片に今助けられている。

 

畠山美術館の隣は三島由紀夫が愛した元は畠山一清の自宅を改装した高級料亭 般若苑があった。

あの、「プライバシー」と「表現の自由」の問題が日本で初めて法廷で争われた(Wikiより)、『宴のあと』の舞台となっている料亭よ。

私らの同人仲間だった飯田橋さんと田村弟くんがずっと手伝っていた三島由紀夫追悼関係の会があり、先日生誕100年やっていたなぁとおもいながら歩くも今はなく、加賀藩能舞台を活かした建物は今世紀に解体されて、今は真っ白な豪邸がそびえている。目を疑ってしまったというか、それがあったので道を間違えたかと悩んだ。

 

 

帰り道に良い匂いに誘われて入った『 ア コテ パティスリー』入る時に入店に関しての注意書きが色々あったけど流石白金と思い入った。2人で入って一袋だけ購入って失礼だろうか悩みつつ一袋購入。

私たちが大好きな明石のくるみやを思い出す懐かしい味でした。

明石と白金では固定資産税が桁違いだろうからと美味しく食す。


 

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そして松平伊豆守の下屋敷跡こと、理化学研究所を立派にした大河内子爵邸跡地、 物理学者で美術家で上野の山界隈の芸術家たちやタマゴへのパトロンでとあった大河内正敏子爵から直接敷地を購入した望月春江の孫が経営してる池之端画廊さんでのパーティーへ。

 

なんか大名屋敷や東大な研究所関係や華族関係を訪ね歩く一日だったな。大河内子爵は中村彝と堀進二が学んだ画学校の太平洋美術のスポンサーでもあったと聞いている。

太平洋美術、開校当初は大河内家の敷地内にあった。(残念ながら資料は空襲で失われている。)

なので画家になった2人の子息は太平洋で学んでいる。

 

白金台の白亜の豪邸の持ち主の方が関係する携帯電話事業関係のiPhoneを私は使っているけど、iPhoneが日本にバッと広がったのはその人の功績もあるかもだし。

でもあの建物少しぐらいはどこかに移築とかしなかったのかな。

 

池之端画廊さんは望月春江が亡くなり相続税や色々で土地を分割する時に大名屋敷にあった大河内子爵や息子さんも愛した望月家に譲られた茶室を、池之端画廊主の同級生が住職をしているお寺さんに受け入れてもらって移築したよ。(私、それを聞いて慌てて豊橋の博物館の学芸員さんに大河内子爵家の茶室が現存していると連絡して案内したよ。豊橋の博物館は把握してなかったから感謝されたよ)

 

そしてワインをたんまり楽しみ、今酔ってます。

食事美味しかった。

ほっこりしながらネツトリした蓮根が美味しくて聞くと加賀蓮根。

栃尾揚げとネギのとか。山形の玉蒟蒻。など、日本のおばんざい的なものから、めちゃ美味しい生ハムとか、サンドイッチも美味しくて、池之端画廊の奥様手作りのマーマレードとクラッカーとか、帝国ホテルのバケットまであり、帝国ホテルのバケットめちゃ久しぶり。

懐かしい。

帝国ホテルでの小学館のパーティーで教えてもらったフランスパン。あの頃は仲間はまだ欠けてなかった。歳を重ねると彼方に行くひとが増えた。一緒にフランスパンを齧った彼女ももういない。

 

池之端画廊でよくお会いする白井正二さんもいらした。

千葉にお住まいだとは知っていたけど(名刺頂いているのに)雑談中に千葉の大原と聞いて、義父や無縁寺心澄画伯が描き残した場所じゃん、つか今月その二作品を正式に千葉の公立美術館に寄贈したのよ的な、なんというタイミング。10月に白井さんの立ってる場所の後ろにかかっていた義父の絵がそれですの。

↓無縁寺心澄画伯の大原風景/千葉の美術館

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車がなくて現場にどうやったら行けるか悩んでいたの、「案内していただけると嬉しいです」と酔った勢いで迫り、案内してくださると。義父たちが愛した宿も連れて行ってくださると。

(⌒▽⌒)

めちゃ酔ってたの。

 

白井正二さんの彫刻と仲間の展示会の時のメキシカンな料理も美味しかったなぁ。

 

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