熊谷登久平の『家』とニコライ聖堂、この二作品は岩手県立美術館に納められている千厩警察署と同時期と私は考えている。
その理由はタッチもだが、額装で隠れる部分を絵の具で塗ってない。
二科展に入選するまで登久平は家業を継ぐことを願う父親から勘当され生家からの送金が止まっており、高等遊民では無くなっていた。
と言っても母親の実家や分家から支援をされていたそうだが、画材は高いし。
なので千厩警察署なども塗りが薄い。
私は専門家ではないので確証はない。
ニコライ聖堂だが、青梅美術館が収蔵している作品と人吉の画家の宮崎精一の生家にあった作品と、今回出展しているシルエットのニコライ聖堂と三作品が確認できる。
残念ながら人吉にあったと伝わる絵は行方不明だ。