熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

花まつりなので、甘茶を頂く。晩御飯を買いに御徒町に行く

今日は花まつりなので、かつては同じ敷地内だった瑞輪寺さんで甘茶をいただいた。
瑞輪寺は幕府所縁なので、葵の御紋があちこちでピカピカと金色に輝く。
墓地には幕臣や家康の孫娘の墓もある。
夫の記憶の中の瑞輪寺には見事な枝垂れ桜がある。その桜はエドワード・ジョージ・サイデンステッカー氏が一番美しい桜と何かに書いていたうろ覚えだけど、間違えていたらごめんなさい。

エドワード・ジョージ・サイデンステッカーは米国籍の学者で作家で日本文学研究者他数えきれないぐらいの肩書がある人だけど、夫は昔は上野桜木町や谷中界隈に良くいた外国人の一人的な感覚で、会ったことがあるなら何故源氏物語川端康成について質問しなかった、せめてサインとか言いたい。
羨ましい。
硫黄島の日本軍の文書とか解読した人だよね。
ドナルド・キーン氏の講演会が娘の大学であった時、学生しか入れなくて羨ましかったが、サイデンステッカー氏を生で見た夫も羨ましい。

東京もんが羨ましい。

『谷中、花と墓地』

うちの何処かに埋もれているけど、下町山手だっけかな瑞輪寺の枝垂れ桜を書いてたの。
谷中が下町と書かれるようになり、それに対して谷中は下町ではないと書いておられた覚え。

氏が愛した谷中の花は美しい。
墓碑に書かれた没年に東京大空襲が多いと書いておられた覚えもある。

すんごい人と同じ場所に立つってのは結構ジーンとする時もある私はミーハー。

買物に上野公園を抜けて御徒町へ。
戦前から上野駅前にあった「くりや」さんは1日に閉店した。
消費税値上げが響いていたところに、新型コロナの自粛の嵐で閉店を決められた。
当たり前のようにあった老舗が閉店したのは寂しい。
多分、義父も義母も食べたであろう甘栗。
寒い日には食べたくなるものだった。

同じく戦前からある肉屋さんは今は千円で酔える飲み屋として有名になり、肉は買いにくくなったがコロッケとメンチカツは外で買える。
ふと見ると持ち帰りを割引き価格で売っていたので夫用に購入。

私は魚が食べたくて御徒町の吉池に向かったけど、目当てのカワハギは売り切れていた。
夫用に鮭のハラミを購入。

吉池は何故か新潟名物を多く扱っていて、今日はカレー味の鳥の半身の唐揚げを売っていた。
私は笹団子の粒餡のを購入。

笹団子、娘が通っていた高校の先生に新潟出身の方がいて、学園祭になるとお母様特製の笹団子を売っていた。あとお米。
この米と笹団子が美味しくて、もう10年以上前の思い出だけど一番美味しい笹団子だ。

帰り道は暗闇坂を通って、水月ホテル鷗外荘の横を通った。
ここもコロナショックで営業をやめる。
残念だ。
とても残念だ。
今地元向けに良い材料でお手軽なお値段のランチを出してくれている。
自粛となってしまい、食べられないまま終わる人もいると思うと残念だ。