熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

気が抜けて

寒い。

226の日。

晴れているが風が強く花粉が舞っているのか顔も痒い。窓から見える紅梅がもう色褪せ始めてる。

 

白日会100周年誌の校了と聞き、気が抜けたら腰が抜けたついでなのか腰痛と頭痛も酷くなり心療内科へいく。

付け焼き刃の私が右往左往して、的外れなことをやっているかも知らないと思いつつ、やっちゃってることへのやっちまったかもしれない感の気持ち悪さが嫌と担当医に愚痴る。

あと、数年前に言われた不幸自慢って言葉もずっと気持ち悪いと愚痴る。

楽しいことは豪遊と言われ、しんどいことは不幸自慢ととられる、そういうことを言ってくる人は私への親切心に溢れているので、私が不愉快を匂わせると逆鱗に触れてしまう。

私が遊び歩いてて夫がよく許してくれると聞くのも飽きた。それいうなら夫に家庭的な女性を紹介してくれ。

寿郎さんが可哀想と冗談めかして散々言われ続けてて、私、疲れたんだわ。

 

 

 

熊谷登久平の本を自費出版で出したいと空欄を埋めるために数年走り回っていたが、去年アパートの認知症の店子さんによる糞尿垂れ流しで腐った2階の床と柱と、放置すれば他の店子さんの命にかかわるえげつない梁の損傷の修繕費の結構大きな見積もりがきた。

近所の銀行の担当に融資をお願いしたら資産価値がない我が家に貸す銀行はないと言い切られ、「今のうちに母屋の敷地ごと売れ今なら売れるが、場所が悪いので機会を逃すと負の遺産」と言われた。

ここは戦前に義父が欲しくて買った場所。

義父の死後、義母が守った土地を売るわけにいかず、夫が貯金叩いてアパートの梁と柱と床の修繕をしたので、自費出版用の貯金も流用したのでもう本を出すのは無理的な現実。

 

自費出版のためにコツコツ調べてきた義父たち青年画家たちの時代のことや背景を調べた写真が白日会100周年誌で使えたので、良かったなと。

ありがたいぐらい義父のページをもらえた。これで良いのではないかと。

 

 

義父が大正時代に静養のために滞在し、その後も好きだったという熱海も随分と歩いた。

義父の熱海静養時代の手帳とスケッチとの擦り合わせはまだできてないけど、千厩にある熱海から眺めた初島の絵が描かれた場所とか立証はできているから良いかな。

お弟子さんたちが湯河原に作っていたという義父のコレクションルームにあった作品の行方はとうとう追えなかったけど、足の豆を潰しながら描いた場所を訪ね歩いたし、良いかなと。

義兄が老後にやろうとしていたこと、ある程度はやったと思わせて欲しい。

 

つか、私もう死んでもいいんじゃない的な気分になってはいる。いいことがあった時にぽっくりいきたい的な。

熊谷家のシロアリと言われること、これからもあると思うと嫌になる。

人様の功績盗んだと怒鳴り込まれるのももう嫌だし。何が盗んだことになるのか、いまだに理解ができてない。

例えば義父の弟さんの手記と義父の手帳をヒントに熱海の資料室や過去の書籍に地形などを訪ね歩いて現存する作品と照らし合わせた結果を書いてもまた誰かが調べたものの盗用となるのかもしれない。唐突な怒鳴り込みはとても怖い。

 

警察には届けたが、脅迫状も郵送されてきているし、もう私はいいんじゃないかな。

 

明日は循環器の定期診察だけど、それも私が夫に頼まれていたことがほぼ終わったので、治療ももうやめて良いのではないかな。

再婚していなければ緊急手術や何回も入院する余裕はなかったので、今はおまけの人生な気もする。

認知症になった母の介護を終えてるし、熊谷家の穀潰しと言われたこともあるし、もういいかな。

 

 

 

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