熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

文京区の小石川植物園にて彼岸花。 入場料は500円



友人と小石川植物園へ。

私は自転車、彼女は徒歩。

 

今日は晴天。

友人と、智恵子は東京の空をないと言ったのではなく、内縁関係だった高村光太郎に翼を切られたから飛べる空がなくなったのではないかと話す。

光太郎に出会う前の夢と希望に満ちた空。


これはいつも思う。

飛んでる女だったのにねと。

光太郎が智恵子と入籍したのは彼女が自殺未遂をしてからだった。

 

智恵子抄 あどけない話

智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。』

 

 

今日の東京の空は綺麗だった。

 

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小石川植物園にも関東大震災の碑がある。
避難民がここにも集い数年暮らした。
彼らが使った井戸も残る。

震災後に毒ではないが伝染病が被災者だけでなく、高台の被災をのがれたお屋敷の住民にも流行ったと聞く。
また関西などから調査に入った人も感染し亡くなった方もいる。

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https://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/overview/oyakuen.html

『小石川御薬園

小石川植物園の敷地は承応元(1652)年に館林藩下屋敷が設けられたところで、白山御殿と呼ばれ、幼い藩主松平徳松の居邸であった。 徳松が5代将軍綱吉となって後、貞享元(1684)年に、現在の南麻布にあった幕府の南薬園が廃止され、白山御殿の敷地の一部が新たに薬園とされて「小石川御薬園」と呼ばれるようになった。 8代将軍吉宗の享保6(1721)年に御薬園が御殿地全体に拡張され、面積約4万5千坪のほぼ現在の植物園の形となった(地図参照)。 御薬園は御番医師の木下道円が管理していたが、芥川小野寺元風と交代した。さらに享保の拡張にともない、精子発見のイチョウのすぐ西側あたりを境として、西北側半分を芥川小野寺、東南側半分を岡田利左衛門が管理することとなった。 それぞれの屋敷には御薬種干場(乾薬場)があり、園内で生産された薬草を干して調整するために用いられていた。 岡田利左衛門の管理地内には享保7年12月(新暦1723年1月)に施薬院(養生所)が設けられ、享保20(1735)年には青木昆陽によるサツマイモ(甘藷)の試作が行われた。 御薬園は時代とともに衰退し、幕末の頃には5千百坪にまで縮小した。 しかし、明治維新により「大学病院附属御薬園」として東京府の所轄となるにあたり、ほぼ享保時代の敷地に復活された。』

 


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植物園の中は四季折々の花も咲く、今は彼岸花が見頃を終えようとしていて、日当たりの良い場所のは日焼けしているが、木陰の彼岸花は鮮やかな色を保っている。

 

萩は咲き始めている。

 

オオバコを踏みながら歩く。

狂い咲いた露草の向こうに彼岸花が咲く。ススキが黄金色に揺れている。

躑躅も乱れ赤く咲く。

足元に熟れたやまなしが沢山転がる場所もあり、発酵した甘い香りがマスク越しにきて酔う。

 

緑濃いイチョウの木に中には銀杏がタワワなものもあり、台風の風で落ちた実が誰かに踏まれたのか匂う。

 

金木犀は終わっているが、可愛らしい黄色い花をつけた大きな木があり蜂たち群れていた。

 

帰りに文京区立図書館に行き、熊谷登久平が絵を学んだ川端画学校の位置がわかる地図をコピーした。

 

 

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