熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

60年近く生きて初めて同じ遺伝子を持つ血縁に褒められたので大泣きした

私は母がしょーもない男に騙されてできた子で、出生届が出されず、小学校に入学するために出生届を遡って提出された子なので保守的な尾張藩の没落武家の母方では困る存在で、小牧城の麓にあった養護施設に預けられたこともあった。
まぁ、父親が本当の家族から失踪中に外で作った子にもなり、父方でも扱いに困っていた。
なのでどちらの血縁も勉強頑張れ、人より頑張れで表彰状を貰っても入選では褒めてもらえず、従姉は入選で褒められていて、自慢されて悲しかった。

母の母、祖母方は議員さんも出している家で岐阜県の恵那地域では良い家で芸術にも理解があり、母の姉は戦争で流れてしまったが女子美に入るはずで、母の従弟には画家がいる。

昔は多治見に温水プールがあり夏になると母に連れて行ってもらって、そこには絵がうまい母の従弟がいて画家として成った。

妻子を養うために多治見市の焼物の研究所に勤めていたが、子が大学を出て手を離れてからは洋画中心でやっている。
色の研究もやっていたし論文もあるし、発色で特許もとっている。
義父と共通の友人がいて、谷中もよく知っているし、同郷の熊谷守一さんとも会っている。熊谷登久平と長谷川利行の関係も知っている。


昨日、「美術の窓」で記事を書いたことを連絡したら朝日新聞の1月の長谷川利行の記事を読んでいて、「記事の中の熊谷登久平の遺族とはアキちゃんだろうと思っていた。よう頑張ったね、えらいね」と言われて、電話を切ったあと泣いた。
物凄く嬉しかった。
私がどんなに頑張っても母も弟も認めてくれないし、腹違いの兄には敵わない。
父が私の仕事の自慢をしていたと知ったのは父の死後だ。
花のある会社に次々と受かる父方の兄や従姉妹、明石に縁があれば誉のマルハに受かり就職した弟。

就職する時には戸籍を調べられる時代に生まれたし、その劣等感に押しつぶされながら自分に出来ることの中で頑張ってきたが、父方は兄が突出しているから諦めるとして、母方も同い年の従姉と比べて出来が悪いとポンポン言われた。
あれは母が私の腹違いの兄と比べると出来が悪いと愚痴り、従姉の親がうちの娘は出来が良いと褒めまくっていたので私の頭が弱いになったのだと今は理解したけど、当時はどうしたら良いのか分からず辛かった。

私は団体行動が苦手で田舎の学校では浮くし、浮かなくなったのは私立高校に入り入試の成績と進路希望でクラス分けされてからで、私を褒めた教師も義務教育中は中2の時の担任と小6の時の担任だけ。

あとは母に知恵遅れと言ったりしていて母は泣いていた。
高校に入ったら先生方に褒められるようになり母は戸惑っていた。
高校の頃は何回も地元の新聞に偉い子として載ったのに褒めてもらえなかった。

生まれが悪いから頑張らないと大変だとしか言われなかった。

それが昨日母の従弟に褒められて嬉しかった。
60年近く生きて初めて血縁に褒められた。

あと、去年、熊谷登久平の実家の先代の奥さんに「寿郎ちゃんのお嫁さんが明子さんで良かった」と、言われたのも嬉しかった。

前の婚家では元夫が反抗期で私を選んだので、受け入れられたのは息子を産んだでからだった。
兄嫁さんの第一子が女の子だったからで、男の子は喜ばれた。
でも元夫が私と結婚したのは親不孝だったので、お父様には申し訳なかったし、元夫には良い嫁ではなかったので他に女性ができてしまった。

可愛げないタイプの女だから褒められ慣れてないので、去年岩手県の千厩の本家で褒められて、分家さんには拝まれてどう反応したら良いのか困ってしまった。
今夫は私が書いた記事を読む。
それも嬉しい。
前夫は読まないでコネでもらえるサインとかを求め、自分の親戚や友人に配っていた。

それがやっと血縁に褒められた。
60年近く生きて同じ遺伝子を持つ人に初めて褒められたのだから、電話を切ったあと泣いても許されると思う。
夫は戸惑っていたけど。



娘の猫を「上野の森どうぶつ病院」に連れて行ったら、「俺つしま」さんがいた。
ツイッターで発表されていた猫漫画の主人公で評判になりコミックスにもなったので持っている。
そのつしまさんがどうぶつ病院の待合室にしれっといるのは嬉しい。

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