熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

メモ 夢の軌跡 坪内 正 遺作集 シベリア帰りの画家 など

一枚の海辺の風景に心惹かれて購入し、画家の履歴を調べて沼に入ったのが坪内正。

坪内正の生まれ故郷が明智抄さんに連れて行ってもらったことがある旧西条市ってことも惹かれた理由かもしれない。

西条市平成の大合併東広島市となり、やはり合併した河内町生まれ育ちの明智抄さんと同郷になったし。

それと、義父熊谷登久平と共に川端画学校で学んだ宮本三郎の弟子だということも興味を持った理由の一つ。

熊谷登久平は戦争画を描かない会的なのを川端画学校出身者や独立美術協会の人たちとやって(いたのか難しかったのか、)いたそうだし、戦争画を多く残した宮本三郎とは道を違えているが、宮本三郎とも元は親しかったと伝わる。

 

昭和100年、戦後80年の今年の秋の池之端画廊の「上野の森を巡る画家たち展」に坪内正の作品などを出展できないか交渉中。

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↑「風景 1977年 変形20」私個人蔵

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↑「赤とんぼ(仮題) 」私個人蔵
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↑「戦場(仮題)」私個人蔵

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『夢の軌跡 坪内 正 遺作集
発行日 1998年6月22日
発行者 横倉 輝男・和子
東京都世田谷区【以下略】

編集委員
代表 伊勢崎勝人(白日会会員)
國分眞佐子(日展会友 日洋会委員)
阿辺 隆(白日会会員)

小野晃子(太洋会会員)
久保純子(日洋会会員)

高村喜美子(白日会会員)
武田直美(日洋会会員)

遠峯嗣典(白日会会員)
東 千也(日洋会会員)

湯山俊久(日展会友・白日会会員)
製作 六光社

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からの

 

「写実から空想への軌跡 坪内正 ― 人と作品
      瀧悌三 (より抜粋)

 

就職、兵役、シベリア抑留

年譜によると、美校研究科を修了(3月)して半年後の昭和12年(1937)9月、東亜宣伝工作研究所に入所し(15年3月退所)、同14年3月、内閣情報文化部文芸課勤務である。共に国策の線に乗っての情報宣伝の仕事に従事して就職したことを意味しよう。日中事変下で太平洋戦争が始まる以前である。

就職したのは、独立して生計を立てるのに、絵画専業では不可能であったからに相違なく、やむを得ない緊急避難的選択であったろうし、その仕事も芸は身を助けるで、応用美術のデザイン、ポスターの分野のものだったろう。だが、画家として立つには、まともな就職は非常に危険でマイナスに作用する。本格の絵画制作からいつしか遠ざかるせいである。そして実際にそれ以後、太平洋戦争に突入で、働く部署はいわゆる「情報局」の内閣情報局に組織替えとなって、昭和19年4月の召集で職場を離れるまで総計6年半、内閣情報部もしくは情報局で文化部美術係を担当、これが画家としての本格的スタートを遅らせる。

いや、そればかりでない。召集で華北で兵役に服すが、終戦後、ソ連軍に武装解除されて、シベリアに送られ、4年半もの長い間抑留生活を送る。これでまた画家生活はさらに先へと遅延させられた。

就職と兵役とシベリア抑留との期間を合計すると、美術研究科を出て以後実に13年間、本格の制作に没入する生活から離れていた。これが、坪内正の生涯の画家としての歩みを通常画家のペースよりも決定的に遅らせ、また坪内自身、遅れているという焦燥感からなかなか抜け出られなくて、長い間、苦しみ悩むことになった、と思われる。

またその一方、内閣情報部もしくは情報局の美術の仕事をしたことは、デザイン及び広告宜伝への関心や技能を深めさせ、晩年の70歳代までその方との関りが続くこととなっている。

なお、坪内正のシベリア抑留生活が、通常よりも長期であるのは、情報局の仕事に就いていたことをソ連側に密告され、そのため戦争協力の度合いが重く深いとされて、帰還が延ばされたため、とのことである。」』

 

https://www.yanaka.blog/entry/2023/10/02/%E3%83%A1%E3%83%A2

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