熊谷登久平アトリエ跡に住む専業主婦は大家の嫁で元戦記ライター

台東区谷中の洋画家熊谷登久平のアトリエ跡に住む次男に嫁いだ主婦の雑談

一人で死んだ人 長谷川利行

 

 

上野に行く途中、義父の親友だった長谷川利行の碑に立ち寄った。

 

義父の死後に碑は完成した。

利行は戦前の昭和15年に看取る人なく板橋区の養育院で亡くなり、空襲で骨壷は散り、かき集められた遺骨は長らく関係者宅にあったが、高度成長期に姪に引き取られ菩提寺の墓に入った。


利行碑の岩はやはり義父の親友だった山形新聞の服部天皇が寄贈した。

義父、熊谷登久平は戦前から山形で服部氏と交流があり氏は義父の支援者の一人だった。

戦前に山形市で開催した熊谷登久平展は山形新聞社が後援し、戦後に独立美術協会が山形で展覧会をして会員たちは服部氏たちに接待を受けている。

 

戦後、北京から帰国し実家が東京大空襲でなくなっていた女剣劇の役者の義母を保護したのも艶福家の服部氏。

その縁で義父と義母は結婚した。

 

前にも書いたが服部氏の自伝では義母と登久平の縁は自分だとさらりと書いている。

 

 

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長谷川利行碑の隣が眼鏡の聖地。
桜が咲いてました。

夫は眼鏡キャラが好きで、裸眼の私が眼鏡を探し回るのを悦ぶ人です。
熟女でも可な人で良かったわ。

若い頃の私を日常の水上麻衣似だったと今も言います。
千手観音のフィギュアをプレゼントしたら悦びました。

夫老眼ですが乱視はないです。


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谷中銀座への入口夕焼けだんだんの横、次々と更地になっている。


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突然死された西村賢太氏のご遺族が見つからないというニュースが流れた。

あれから数日経っても新しい情報がない。

西村氏が藤澤清造氏の『根津権現裏』を新潮社で再出版されときの(注)の項目、実は長谷川利行と義父たちの谷根千時代を読む時に助けられた。

西村氏が生前建立したご自分の墓に無事入れるように祈るような気持ちだ。

 

 

墓があっても遺族がいないとその墓地への埋葬許可が出ない場合もある。

夫の幼馴染が廃人と化して施設で亡くなり、関係者らが遺骨を探し無縁墓地に纏められるギリギリの所で遺骨の在処を見つけて、菩提寺のご厚意で江戸時代からの墓に入れた。

 

話を戻すが西村氏のご遺族が見つからない場合は住所がある北区が遺骨の管理をすることになると思われる。

御本人が整えておられた墓地に遺骨が収まることを祈る。

 

 

 

 

 


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今日は明智抄さんの誕生日だ。
彼女がうちで見た猫たちはもうしっぽちゃんだけになった。

泊まっていた2階から見えていた谷中のヒマラヤ杉も台風で折れて剪定された。

彼女と散歩中に出会うと雑談になった新渡戸の奥様も亡くなってしまった。

でも彼女が「こんな美味しいあんみつは初めて」と感激して2回食べに行った芋甚は今もある。

 

彼女は暑い日に納屋で一人で倒れていたそうだ。

ご遺骨は実家の墓に入った。

そこは一度一緒に行ったことがある、お盆の飾り付けの話しや、落武者の墓の話などをした。

彼女にとっての理想の男性は優しくて家事力も高いお父様だった。

同じ墓に入れたのは良かったと思う。


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五條天神さんの紅梅の上にお月さん。

ここの前の坂を長谷川利行と義父は歩いた。
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